こすが歯科医院

府中市の歯医者として咬合や顎関節症の治療実績あり・治療のあり方を考察

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顎関節症と噛み合わせ

噛み合わせは顎関節症に密接に関係

顎関節症と噛み合わせ

歯科治療において重要な噛み合わせは、顎関節症にも影響おり、難聴や偏頭痛、悪心といった身体の不調にも影響しているのではないかと考えられてきましたが、21世紀の今も明確なつながりは判明していません。顎関節症でお悩みの患者様の治療を数多く行ってきましたが、顎関節症についても明確な原因がはっきりとしていない以上、今後保険診療から除外される可能性もあります。

顎関節症と噛み合わせ

歯科において噛み合わせは重要です。現代歯科矯正学の父であるE.H.Angleは「Dentistry is Occlusion」という言葉を残しました。そこで今回は顎関節症にも影響する噛み合わせのお話を少しをお話ししていきます。

噛み合わせは歯学の基礎

E.H.Angleは矯正歯科において父ともいわれる人物です。Angleは矯正歯科学に大きな力を発揮しており、噛み合わせにAngle分類という分類を作り上げ、現代でも利用されています。Angle分類は小児期の噛み合わせ分類だけでなく、成人になってからの噛み合わせを予測することも可能です。そんなAngleが作り上げた歯科学の基礎も紆余曲折な歴史を歩んできました。過去には歯科が振り回されてきた時代があったのです。

噛み合わせと身体の関係

現代では噛み合わせと身体の不調については関係性があるのではないかと研究が進められています。日本では1980年代から研究が進んでいます。しかし、今日にいたるまでその関係性について解明されていません。個人的な見解になりますが、21世紀中に顎関節症に対する治療は保険診療の適用から除外されるのではないかと予想しています。その理由としては、根本的に解決できない治療に対して保険を使い続けることを厚生労働省が良しとしないだろうと考えるからです。

歯科の振り回された歴史

歯科医学が振り回された過去の歴史を紹介していきます。まずは、中心感染説と病巣感染説です。中心感染説とは、1932年歯科医師のGoodfriendが発表した説で、噛み合わせの不良から難聴・偏頭痛・悪心といった症状を発症するというものです。その後、Goodfriendの説を後押しするように1934年耳鼻科医Costenが「顎関節異常に由来する全身の諸症状」を発表します。しかし、Costenの説は解剖学者のSicherにより否定されました。病巣感染説とは、細菌感染された歯が原因で2次感染症を起こさせるというものです。
アメリカ歯科医学界ではブリッジやクラウンなどで被せ物をする治療が主流となっており、これが病巣感染説を助長させると一時問題になっていましたが、現在の歯科医療ではブリッジ、クラウンともに主流の治療法なので、これも過去の誤った解釈によるものです。

まとめ

顎関節症と噛み合わせの関係性については昔から議論されていることで、研究も進んできています。しかし、今日にいたるまでにその事実は何一つとしてわかっていません。歯科医療が始まって100年以上が経ちますが、一番大切なことにまだたどり着けていないのです。そこでこんな言葉を全ての歯科医療者に送りたいと思います。「“Occlusion.is Conclusion.”咬合に関わる時、それは混乱の始まりを意味する。」

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