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病態の把握について -その5-

病態の把握について -その5-

2014/12/03

さて、ここまでの過程で、何故、私どもが、アセスメント、関連図を大事にしていかないといけないか、伝えてきつもりです。でも、緊張して欲しくないのは、ただの資料つくりでしかないからです。でも、プロとして、すごく、大事と理解していただければ、いいのかなって思います。

だから、このただの資料作りが、どれだけ大事なのか、ここが、大きなポイントだということを、正しく、認識して欲しいのです。

とはいえ、「認識をせい!」というよりは、何故それが、必要なのか、今一度、振り返りながら、考えて見ましょう。

もう少し、この疾患(まだまだ、その名前を出すつもりは無いです)に罹患していった場合、何が問題なのか、詳しく触れていきましょう。

全身との関わり方まで、もしかしたら、発展していくかもしれません・・・さて、どうでしょうか?

とはいえ、まずは、簡単な捉え方が出来るように、まずは、私どもが、関わっている器官について、整理していきましょう。

顎、口腔系という表現になります。
系という言葉は、例えば、銀河系とか、ものすごい、大きな単位の総称として存在します。
この言葉を、作り出した、人って、すごいなって思います。

顎、口腔系というと、歯がとか、歯肉とか、全てが含まれてしまいます。
詩人的にいえば、もしかしたら、宇宙という無限を指し示すのかもしれません。

それだけ、広い分野を指し示しめす言葉だということを、まずは、知って欲しいと思います。つまり、私どもが、対象にしている疾患は、顎口腔系の、トラブルだということに行き着かざるを得ません。

例えば、簡単な例では、虫歯があるかと思います。
この定義は、単純です。

(何らかの要因で、)実質欠損があり、尚且つ、細菌感染をした状態を、齲蝕(症)という。ま、いわゆる、患者が自覚する、虫歯って奴ですね。

実質欠損とは、歯が欠けたとか、ヒビ入ったとか、とにかく、正常な状態を欠落した事を指します。

では、クイズです。

実質欠損が起きる理由を考えてみませんか?

歯が、甘いもので、溶ける。ありうると思います。砂糖水の中に、歯を置いとけば、面白いことが起きますよ。興味があれば、医院に、抜去歯がありますから、置いて、何日か放置してみてください。
では、他に何が原因で、実質欠損が起きるのでしょうか?

ぶっきらぼうですが、石と石をぶつけ合えば、どうなるか?
イメージをしてください。

この例で、例えると、歯と歯をぶっつけあうと、どうなるか?
磨耗、咬耗がおきる《磨り減る》が、妥当でしょう。

でも、それが、不自然におき続けた場合、欠けたり、割れたりしたりしないでしょうか?
ここに、一つ、考えてもらいたいことが出てきます。

この実質欠損が起きる(磨耗とかではなく)のは、見方を変えれば、噛み合わせの不具合から、始まってきているなどと、考えることは出来ませんか?

もし、その不具合が、分かれば、もう少し、違った観点で物事を見ることは、出来ないでしょうか?

こんなことを、考えると、顎、口腔系の中の、どこどこの歯に虫歯がある、なんていい方が出来ませんか?

もっと、過激な言い方をして見ましょう。

太陽系の中の、多きな構成要素の惑星が、無くなったとしましょう。
あるいは、半分欠けたとしましょう。

太陽系の、重力バランスは大幅に変わって、大変なことは起きないでしょうか?
不適切な表現かもしれませんが、私が死んでも、太陽系は変わりません。
きっと、大変な事は、起きるかと思います。

顎・口腔系という見方をすれば、歯はどんな意味付けになるでしょうか?
先に例えた、私が死んだぐらいでしょうか?

あるいは、惑星なのでしょうか?衛星なのでしょうか?
すると、体にでることは?

重力バランスにエラーが出たら、太陽系は、どうなるのでしょう。
専門的なことは、どうぞ、宇宙の話なぞを、読みながら知ってください。

ま、その議論は、君らに任せるとして、だから、ドクターサイドが嫌な予感(何でも、間でも、そんなことを、考えていたら大変です。その理由は、またの機会にしますが)を感じたら、もしかしたら、模型を取って考える必要性が出てくるのかもしれません。

その際、何にエラーがあるのか、原因を考える必要性(実質欠損が起きている必然性)を、分析する必要が出るのかもしれません。

それでは、歯周病を考えて見てみましょう。

この定義を思い出してみてください。

何らかの要因で、炎症が歯周組織に起きた場合、その状況を歯周炎と表現したかと思います。これが、歯肉に限局する場合、歯肉炎という。

確か、こんな感じだったかと思います。

更に、細分化していきますよ。

炎症の定義は、腫脹(腫れていること)、発赤、壊死、出血、熱感でありませんでしたか?

歯肉炎にしろ、歯周炎にしろ、多くはそこにプラーク、歯石があるはずです。これを、感染源にしているからこそ、歯磨き指導や、除石が必要になり、ここにいわゆる、一つの治療計画が、必要になると、私を含め、学校で習ってきたかと、思います。

では、ここで、二つの質問をしてみます。

では、プラークもない、歯石も無い、けれど、歯茎が腫れている、あるいは、出血をしているそんな経験を、お持ちの方はいませんか?

さて、その場合、感染源はどこにあるのでしょうか?

言い方を変えてみます。何故、出血をするのでしょうか?

これを、顎・口腔系の話に戻すと、全てではない事は、予め、断っておきます。

くいしばりが、一日中ずーッと、あるいは、夜間までも続くと、実は起きる事があります。

あれ?

そうすると、感染源ではなく、何らかの要因があると考えざるを得ませんか?
どうでしょう?

ちょっと、横道にそれます。
こんな感じで、歯をぶっつけあっていると、歯が凍みる事や、歯が極度に痛くなることすらあります。
ここまできたら、ついでに、横道に更にずれます。

顎が開かなくなることや、口の開閉が、おかしくなることもあります。

歯がグラグラする事もあります。

よろしいですか?顎・口腔系という捉え方を時に、することは、何故必要があるのか、何故、そこまで考える必要があるのか、実は、とても大事な事なのです。

話を戻します。

ちょっと、専門の話が続いていますので、もう少し、定義遊びをしてみようと考えます。
萎縮なんていう専門用語があります。

この定義は、量的、質的に、減少した、状態を指します。

理由は、様々ですが、加齢も一つの理由にあります。

ところで、予め、炎症所見が無い、歯肉退縮は、萎縮に入るのでしょうか?炎症に入るのでしょうか?

言葉の遊びをしていますが、炎症状況の改善で、結果、歯肉が、引き締まり、所見上、歯肉が下がったものは、生物学的幅径に回復して、結果、下がったという言い方になります。だから、どちら?

言い方を変えてみましょう。この場合の歯肉退縮は、炎症性の因子が落ち着くことで、結果、歯肉に退縮が置きて、健康を回復したという、言い方になります。

では、炎症所見が無い、歯肉退縮は?

もう、大丈夫でしょう?

歯肉退縮は、歯周病では無いのですよ。勘違いしないでくださいね。
その、正常ではない歯周組織状況を、歯周疾患とは言えるでしょうが。

私たちの先輩方は、その原因を、こんな言葉で、残しておいてくれました。
咬合性外傷とか、外傷性咬合とかね。(いろいろな、前文に掛けてありますので、頑張って、考えてね)

この定義は、省きますよ。長くなりますから。いつか、行いましょう。
結構、長くなっているのでね。

これって、ズバッて、言えば、噛み合わせのエラーになりませんか?

そう考えると、歯周疾患というだけでは、言葉足らずになりませんかね?
君たちに、ドクターは歯周検査、管理を任すのに、もし、君らが、正しい定義を知らなければ、どうしましょうか?患者は困りませんか?

分かりやすく、表現すると、噛み合わせの何らかのトラブルによって、歯周組織が今現在、歯周疾患に罹患していると。

実質欠損のお話をした、虫歯が、もし、噛み合わせのトラブルで起きているとしたならば、これも、噛み合わせの何らかのトラブルによって、歯牙、硬組織に、齲蝕という形で現れていると。

顎・口腔系から、いろいろと見方を変えて、表現すると、変わっていきませんか?そうすると、患者に伝える言い方も変わらざるを得ないことになりませんか?

難しいでしょ。言葉って。

結局、この回は、相当、横道にそれまくりましたが、ま、いいでしょう。次回に、もう1回、アセスメント、関連図の話をしていきましょう。

顎・口腔系という、言葉があるのだとか、そんな世界があるで、今回は、いいかなって思います。

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