咬合を知るには、総義歯をするといいという言葉が、もしかしたら、一部かもしれませんが、業界にあります。
私はそのように教わりました。
総義歯で、まず何を迷うかと言えば、顎位をどのような関係にしようかという事です。
歯が無くなりますので、顎位はどのようにも決められてしまいます。(正確にいえば、ある範囲の中で、どのようにもと言えますが)
この顎位を決める事に、非常に大きなポイントがあります。
実際、最終義歯形態に行き着くには、何度もトライを要求される必要がある事すらあります。
そして、諸条件を満たしながら、快適な所まで持って行く必要があると、私は考えています。
そして、如何に最短でゴールに持って行くかを考える必要が出てくるとも思っています。
ところで、稀に、入れ歯を見ていると、どうかなって思う事があります。
おそらく、全体に歯が当たっているから、(まさにゾーン)と言う例えがぴったりな表現だと思います。でも、痛い。あるいは、良く噛めない。そのような表現をいただく場合があります。
患者が、(入れ歯を調整する事だけが、テーマとします。そして、条件は、他の先生のものも含めます)入れ歯で痛いと、行って来られる場合、単純に5つの基準でやはり、見ざるを得ないと考えます。
- 顎位
- アーチ
- 平面
- 高径
- 歯の面
先に咬合調整は、歯の面だけで、見る事は時に具かもしれない。
あるいは、悲しい事が起こるのかもしれないという事を、それなりに示唆させていただきました。
今度は、総義歯を主人公に触れてみたく思います。
痛い場合、多くは粘膜のコントロールがうまくいかない為に起こると言って過言はないと思います。
その際、粘膜を調整するだけで良いのか?(当たらなくする)
あるいは、咬合調整で済まされるのか?
ここが、面白いもので、この方法では、コントロールが一切聞かない事もあります。
逆に歯の高さを高くして、アーチ関係を変え、結果、顎位までをコントロールして、痛みを取る場合もあります。
この理由は、先に記した沈み込み(粘膜の入れ歯を介しての沈み込み)が、局所的に起こる事への、対応で行わなければならない事もあります。
そして、面白い事に、時に顎が軽くなった、身体が軽くなったと喜ばれる事すらあります。顎の痛みが取れたという言われる事もあります。
顎関節症は噛み合わせでは無いという考えもあります。
でも、こんな現象があると、今度は一概に、噛み合わせは関係ないという言い方も出来なくなるから、面白いと、私は思っています。
では、何でしょうか?