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治療に向けて -その4-

治療に向けて -その4-

2014/12/03

さて、話を戻しながら、続けましょう。言葉の定義を話しながら、話が進んで言っております。整理することが大変かと思いますが、ゆっくり確実に入れていただければ良いと、考えます。
さて、治療には、必ず、私は0ポイントという表現を使いましたが、基準がいるということは、なんとは無く理解が出来てきたと考えます。
この咬合の基準は、何か?これが、大きな問題ですと、一生懸命話を続けてきたつもりです。
そして、その基準は色々な角度で、あるのですと、話してきたつもりです。
しかし、一番、大事なことは、何に基準を、私どもが置いているかにかかります。
私が置いているのには、姿勢位というものがあります。

これは、私が提唱したものではありません。私であれば、今頃、教授にでもなっていることでしょう。(笑)

あまり、品のない冗談はさておき、今までもひたすらあるということに、その話が触れられてきました。

少し、話題を変えて、姿勢の考え方、定義などをまとめてみましょう。

(姿勢の定義)
身体各部の相対的位置関係

すなわち、この定義より、良い姿勢は、筋・骨格のバランスが取れた状態
これは、身体の構造が働いても、安静になってもいかなる姿勢にも関わらず(起立、臥位、しゃがむ、身をかがめる)身体の支持構造を、損傷や進行性変形から守る能力があることを意味する。
この、良い姿勢においては、胸郭や、腹部臓器が最適な位置になるように、筋はもっとも効果的に機能している

一方、不良姿勢は、身体各部が悪い位置関係になっており、支持構造に無理が生じ、緊張が高まり、結果として、支持構造とその上にある身体バランスも悪くなる事を、意味する。

(不良姿勢の原因と現状)
参考までに、不良姿勢に対する有痛状況は極めて、蔓延し、罹患しているものと考えられる。
この状況には、成長期に入る前の子供(ここでは、このように表現する)
・成長中の子供(以下同文)
・成人
・加齢による(時間的変化による重力の代償として)成人
が、罹患することになると考えてよいかと思います。

その理由として、悪しき習慣(習癖という表現を用いる人間もいる)が現実的には多くあることがその大きな一因になるかと思います。
これは、近代文明、科学の発達による、(細かくは書かないが、想像するに容易いものである。現象を挙げることは、文化教育を受けている者は誰でも出来るものと考える為、割愛をします。)活動が専門化して、限局された事が大きく関係していることにあるかと思います。同じ繰り返しのパターンに生活がなって来ている事、コンビニ化した生活になっている事が、具体的な所見となる。この結果により、人間の身体の、基本的構造にストレスを与える事になりえます。これに、発育因子の問題と、環境因子の問題が、絡まると考えていいかと思います。

そして、結果として上記のような4つの群に分けられると、考えます。
だから、治療は、もしかすると、各々考える必要性があるのかもしれませんが、今はこれぐらいでいいかと思います。

(姿勢に対する認識と考え)
姿勢傷害が生じると、不快、痛み、傷害が派生する。この不良姿勢の重篤度、持続性により、軽度の不快症状から、重度の寝たきりに至ることまで行き着くことを理解しておく必要性があります。

不良姿勢の大きな意味での原因論は、上記に記載した通りでありますが、個レベルに戻すと、本来の機能の誤った使用に起因し、もともとの正常な身体の構造や、機能に起因するものではないと考えるほうがいいかと思います。

しかし、問題は、この状況に、おそらく。顎・口腔系が、成長においても、歯牙単位で見た磨耗においても、咬合性のトラブルにおいても、直接的に、その影響を受けてしまうことにあると思います。

歯科医療という仕事において、一番作り出すという作業に直接的に関わり、同時に顎・口腔系であるという側面が、この歯科医療には、その性質上あることが、事を複雑にするもしかしたら、一因なのかも知れません。
しかし、この事実を多くの歯科医師あるいは、医師を含めた医療機関に関わる人間が知らないこと、そして、歯牙、歯周組織における咬合という考え方をしている臨床サイドであるという事実が、より事を複雑にしているのかなって思います。
すなわち、本来ならば、姿勢の問題を直接的に成長期においても、その生活においても、結果として一番その影響を受ける、顎・口腔系が、歯牙、歯周組織という捉え方で、全てを解決しようとしていることに、大きな混乱の原因があるのかもしれません。

そして、これは、人的資源の無駄使いと、医療費の向上という、大きな問題を抱えることになると、私は思いますが、どうなのでしょうか?

少し、解説を付け加えます。生態力学という概念には、アライメントと筋バランスの2つの要素が不可欠である。この事実に対して、重心の変化を与える下顎という器官を持つ、歯科が、このジャンルに対する、学問的体系が、ある意味、明確に作り出されていないことが、大変なのかなって考えたりもします。

このアライメントと筋バランスは、顎・口腔系が、結果として握ってしまっている体への影響性を、臨床上、医療者サイドが認識無く、進めることは、大変危険であるということを意味してすることになりませんか?

(不良姿勢の表に出ない問題とその理由)
不良姿勢になることで、腰痛症、頸肩腕痛例が増えてきているのも事実です。
逆に、不良姿勢でも上記のような罹患、痛み等が無いのも事実である。

これは、下記のような理由があるものと思いますよ。

1) 不良姿勢をどのくらい長い時間続いているのか?
2) 柔軟性があり、姿勢が容易に変える能を持っているのか、否か
3) 逆に言えば、姿勢が良いように見えても、柔軟性が無く、筋緊張の為可動性が制限できず、姿勢変化が出来ない場合、これは、筋バランスが悪い結果、体に取り、悪い結果を作ることになる。
4) 歯牙、口腔内組織の代理作用(歯肉の退縮とか、知覚過敏とか・・・)という形の、問題
5) 他

そんな感じだと思うのです。

だからこそ、治療中ガイドラインとして、下記のことにこだわるのです。
ガイドライン
1) 汝傷つけること無かれ
2) 患者の信頼と協力を得るようにせよ
3) 患者の言葉に耳を傾けよ
4) 患者の姿勢、動作、自発運動を観察し、診断の糸口を掴め
5) 解剖学、生理学、身体力学、歯科医学の基礎学を大事に、患者の評価や治療に応用せよ
6) 就労や余暇活動が、現在の障害を緩和しているのか、悪化させているのか考えよ
7) 患者を教育せよ
患者が自分の傷害(障害)の性状について、理解するのを助け、患者の自立を励まし、治療や、医院に不必要な依存性をなくすよう努めよ。
8) 自分の患者に対して、辛抱強くあれ。不安や、疼痛に対する 警戒心を 克服する為余分な時間を取れ
9) 前回の治療に対する、患者の反応を参考にせよ
10) 愛護的なやり方で治療を開始せよ
11) 外傷や疾病で筋力が低下した筋肉は、正常な筋肉を扱うより、さらに注意をする
12) 忍耐強く、段階的治療を心がけよ
13) 患者の反応をときに信じ、時に、勇気を持って、突き放せ
14) 過剰な姿勢は避けよ
15) リラクゼーションを行うことに、重きを置け
16) 患者に治療ゴールや、プログラム計画に参加、共有させよ
17) アセスメント評価、治療計画、カルテ等、必ず、記載せよ

この世界には、やはり、保険時代の考え方を導入することは難しいのです。
話が横にずれている気もしますが、ま、行きたいところには、(伝えたいところには向かっているので、ま、こんな感じで、こんなものかと理解を深めていただければと思います)

最後に、だから、大変な時代にあなた方はいると思っていいのですよ。

二つの時代をこの医院は持っています。

従来の考え方の治療を求める患者。
新しい、ニーズを求める患者達。

その両者に対応する人間性、スキル当たり前のように求められます。
一緒に、がんばりましょう。
次回は、もう少し、掘り下げた所に、話題を進めてみましょう。

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