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咬合調整の本来ある難しさを知る

咬合調整の本来ある難しさを知る

2014/12/03

随分、過激な事を書いたように思います。ですが、こんな所が、歯の傾斜角を考えずに、ストップを落とす可能性がある、調整法の留意点でした。

薬も過剰摂取は、毒薬にもなり得ますから、知識のないあなたは、そこを確認されながら、選択をされてみたらいいのかもしれません。程々という所では無いでしょうか?

基準は、もっともっとありますが、そんな知識を知っておかれるといいのかもしれません。
さて、話を続けましょう。

調整する事で、左右が均等なきれいな咬み合わせになる事を、目指す事に、教育で受けています。そして、実際、均等な噛み合わせは、条件がそろう限り、最高の咀嚼効率をあなたに提供をするでしょう。

ですが、その条件が、なければ、安易な咬合調整に関しては、気をつけて欲しく思います。

歯を削ってエステと、いつの間にか、歯を削って、歪みを取ることを売りにする時代にもなっています。

そこまで、機能を失うリスクを背負ってまで、美を追求しなくても…と、思う事もあります。壊れれば、美の追求など出来ないと思いますので。

ちょっと、学術的なお話も入れてみます。
歯と体と脳とでも、言いましょうか?

単純に2つの回路があります。
歯から直接脳へ行くシグナル。
歯の周囲の筋から、身体全体へ送るシグナル

二つが合い重なりあって、身体を維持しているとします。
安易な咬合調整は、もしかしたら、このシグナルの回路を、おかしくする可能性は無いでしょうか?

そして、この結果、構造的には、身体が歪む事は、動物実験では既に、実証されています。
歯周病学的にも、この咬合の崩壊が歯の喪失をもたらす早道になる事も、分かって来ています。

ストップを守った上での、咬合調整が、あるいは、言い方を変えれば、このシグナルを壊さず、逆に、活性化するような咬合調整ならば、逆説的ですが、問題はないという言い方が出来るのかもしれません。

咬合調整顎関節症が関係あるか、あるいは、無いのか、という事を知っていただくよりも、咬合調整の本来ある難しさを知る方が、私は、早道と思います。

それを、考えるのが資格者である私達で、その診断を、どう解釈するかが、患者となる可能性があるこの読者の方々では無いでしょうか?

 だから、多分、私は、この議論は、意味はないと思います。
永久に交わることのない次元の問題が大きすぎる事、そして、咬合調整をされた事のない患者、咬合調整がうまくいった患者、咬合調整に神がかりの腕をお持ちのドクター、現実的にそのリスクを知り過ぎているドクター、全く関心が無いドクターと、混在する限り、価値も解釈も、結局の所、決して混じり合う事はない、そのように思うのです。

だから、“咬合調整と顎関節症”という、センセーショナル的に受けやすいお題目を、一つの世界に押し込めた議論は、どうしても好きにはなれません。

そして、私自身は、よほどの事が無い限り顎関節症においては、選択をしない、オールドテクニック(勝手に決めているだけです。そんな、名称はありません)と位置づけています。

顎関節症という疾患に対してはですがね。
実際、咬合調整は、仕事上、当り前のように行っております。

歯科医ですから。(こう書くと、派手に行っているようですが、慎重に、冷汗をかきながら、ちびりちびりみたいな所です)

咬合調整は危険です、させてはいけませんといって、自身が実は行っている歯医者よりも、(仕事である限り避けては通れません)正直者でいたく思います。

ですから、知識に裏打ちされた説明と結果にこだわりたく思います。
そこが、プロとしてのこだわりのような気がするのですが…

一口に咬合調整と称しましても、実は、色々な、リスクがあり、その必要性と、安全を守れる目を持つドクターを見定める目を患者であるあなたが持たれる事なのかもしれません。難しい問題です…

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