さて、ここでは、口の機能という話を、改めて記してみたいと思います。
まずは、痛みを感じるお口の能力のお話から。
知覚のすごさ、こんな題名でまずは進めてみましょう。
(知覚のすごさ)
知覚を感じる場所って、お口の中には色々あります。
歯だけじゃないの?そんな質問があれば、そう、歯だけじゃないのです、そんな風に、お答えしたいと思います。
例えば、熱いものは舌でも、感じるし、歯肉でも感じる力があります。
この体の知覚する力、時として、神経を抜いている歯でも起こる事があります。
(チョイ♪コラ♪エイヤ♪ の現場から、小話−その1−)
虫歯があり、熱いものが沁みるとか、冷たいものが沁みるという場合、
この知覚は、歯の神経自体が持っているトラブルエラーサインのことの方が、多いです。
ここでは、あくまでも、知識を得るという事を目的として、書き記している物なので、一般論という事で、ご容赦いただければと思います。ですので、これが、自分の病態を理解しようとされている場合、もしかしたら、このことが、あなたに当てはまるわけでは無いかもしれません。そして、これを読まれて、なるほど、そうかと、勝手に診断を、されないでくださいね。お願いします。
でもですね、例えば、習癖あるいは、体癖(こんな言い方もあるようです)で、ですね、もし、あなたが喰いしばりを、お持ちであれば、不思議な事に、歯が沁みる、熱いものが沁みるとか、冷たいものが沁みるなんて具合に感じる場合があります。
困ったことに、来られる患者さんって、皆さんが皆さん、歯に問題があると思われて、来院されます。
毎回、毎回、虫歯の治療だけでしたら、どんなに、治療が単純化されるでしょうと、たまに思います。虫歯の治療は治療で奥が深いですから、方法論は一個だけではないですが、意識すればいい事が、一個というのは、その実、楽と思いますが…(皆さんは、どう思われますか?)
で、ですね、時に、遊ぶ事があります。
これは、困りきって、現場で、(勿論、学術的根拠は、ありますよ)、恐る恐る、遊んでみました。
このきっかけは、一人の患者さんとの出会いでした。
「先生、水が沁みるのですが、虫歯でしょうか?」
虫歯はありませんでした。
次に、言われたのが、
「先生、私、どうも、右側が低い気がするのです」
えっ?えっ?#$ж☆?
こんな、感じです。
「でね、ここにガムを置いてみたのです」
はあ~、もう、許して欲しい。なんじゃ、こりゃあ。(松田勇作さんみたいな感じです)
「そしたら、沁みないのです」
もう、なんでもいいや、話だけ、聞くか?
それで?
「見ていてください。ほら!」
ハア、好きにしてよ。
この状態で飲むと、ほらっ?冷たい水の実演です。
「ほら、沁みないでしょ?」
しかめっ面視ながら、沁みる実演です。
知るか!という、叫びと、何なんだ?この現象は?真面目に相手をすべきか、否か?そんなこと、聞いたことないですからね。
虫歯は、ありませんでした。知覚過敏と病名を付けるのが正確でしたが、この治療法は、どうも、歯の当たりを増やす事のようでした。
こんな、場面との出会いが、知覚って、何なのだろうと言う所に、発展をする事になったのです。
構造と、機能はどうも繋がっているぞ…
調べてみようか?
調べないと、うちのニーズに答えられないかも…
参りました。それが、関連図に発展し、治療法に発展していくわけですからね。
ま、今回はここら辺でおしまいにしましょう。次の章で、この続きを、また。