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衛生士の現場が荒れていく── その持つ意味。

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衛生士の現場が荒れていく── その持つ意味。

衛生士の現場が荒れていく── その持つ意味。

2026/03/25

荒れていく現場という話

今回のテーマは「荒れていく現場」。

ローチが以前、打ち合わせのときにふと漏らしたひと言を、最近になって思い返すのです。
年を取ったのでしょうか。乙女心は忘れていないつもりでも、時間にはどうにも勝てません。

さて続けます。

民主党が政権をとっていた時代、
「衛生士の給与では生活が成り立たない」と、夜の仕事を掛け持ちしていた方もいたそうです。

歯科医院の倒産や夜逃げが話題になっていた頃、
いつの間にか衛生士の給与が上がりはじめ、
今では募集時の平均賃金が当時より10万円以上高いことも珍しくありません。

その頃ローチがつぶやいた言葉──

「これ、最終的に荒れていくかもね」

当時は意味がわかりませんでしたが、今になると少し理解できる気がします。


■ 女子会で聞いた“驚きの一言”

流行病が落ち着いた頃、学生時代の同期と女子会をしました。
そのとき出た言葉に私は本当に驚き、思わずローチにも報告したのを覚えています。

「ローチ、今の新人衛生士ってね……
歯石を取ると血が出るから、取ってはいけない
って言うの。」

この一言が象徴するように、
最近の歯科界では “炎症のある歯肉は衛生士が触ってはいけない” という伝説が広がりつつあるのです。


■ しかし、これは事実ではありません

衛生士が炎症疾患を“診断”することはできません。
しかし 診査行為は認められており、歯科医の指導のもとで対峙することは可能です。

ただし、使用できる手技には範囲がある──これは当然です。

にもかかわらず、いつの間にか

「炎症がある → 衛生士は触ってはいけない」

という“新しい常識”が独り歩きしてしまったのです。

この背景には、おそらく次の2つがあります。

  • 歯科医側の “診る目” の低下
  • 楽な方向に流される 同調圧力と甘え

もし衛生士から“炎症下での除石能力”を奪ったらどうなるか。

衛生士が日常で向き合う口腔は、炎症と隣り合わせです。
そこで何もできなくなれば、衛生士の “目”そのもの が奪われることになります。


■ この理屈がまかり通るとどうなるか

軽く聞こえるかもしれませんが、これは極めて深刻です。

炎症疾患は衛生士が独断で扱えない
  ↓
歯石を取って出血させたらいけない
  ↓
炎症がある状態でのTBI(ブラッシング指導)もいけない
  ↓
衛生士業務の幅がどんどん狭まっていく

極端な話をします。

もしTBIでお腹の痛みが改善した患者さんがいたとして、医科側から
「だから歯科はTBIをしてはいけない」
と言われたらどうでしょう。(宜しければhttps://www.youtube.com/watch?v=fkTOPediaCgをご参照ください)

一体、誰が得をするのでしょうか。

現行法では、衛生士は医科の下では働けません。
この矛盾をどう解決するのでしょう。


■ 本当に改正すべきはどこか

もし「衛生士は炎症に触れるべきではない」と本気で主張する歯科医師がいるなら、
本来求めるべきは次の2つです。

  • 歯科衛生士法の改正
  • 必要であれば 医師法・歯科医師法の改定

そして、その行動を自ら選択する覚悟が必要です。

しかし、そこまでの責任を負う姿勢で語っている方を、私はほとんど見かけません。

結局のところ──
結合織やタンパク質の研究成果も知らぬまま、「新しい思想家」のように振る舞っているだけ。
寂しい限りです。

炎症性疾患を“診断する”ことと、炎症下で“対処する”ことは全くの別物。
この誤解だけは、口酸っぱく伝えたいところです。

衛生士が炎症を扱わない未来には何が起こるのか。
この続きはまたいずれ、詳しく書こうと思います。

丸幸でした。


《追記》

もし衛生士の方がこのブログを読んでくださっているなら──
そして転職を検討されているなら──
この記事をひとつの物差しとして使っていただけたら嬉しく思います。

当院の「個性」や「大切にしていること」についても、少しずつ発信していきます。
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